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野菜の色が持つ力

トマトの赤色、ナスの紫色、ブロッコリーの緑色といった具合に、野菜にはさまざまな色があります。
これらの野菜の持つ美しい色は、食卓に彩を与え、日々の食事を楽しいものにしてくれます。

野菜の持つさまざまな色の正体は、リコピン、アントシアニン、カロテン、フラボノイド・・・といた色素です。

野菜の持つ色には食卓に彩を与える以外にも重要な働きがあります。

野菜や果物などの植物は、強い太陽光線にさらされたり、害虫の毒の攻撃を受けたりと、極めて厳しい環境の中で生きていかなければなりません。
そこで、植物は厳しい環境下で身を守るために、体内で化学物質を作り、太陽光線や害虫の毒によって受けた組織のダメージを修復して生命を保っています。

この植物が体内で生成する化学物質をファイトケミカルといいます。
実は、前述したリコピン、アントシアニン、カロテン、フラボノイド・・・といった色素はファイトケミカルなのです。
従って、野菜の持つさまざまな色は自分の身を守っているともいえるのです。

野菜の持つファイトケミカルは、人間の体内でも有効に働きます。その働きの代表的なものは抗酸化作用です。

人間は、食べ物から摂取した栄養分を、呼吸によって体内に取り込んだ酸素を利用して燃焼することで、生きるためのエネルギーを生み出しています。
この過程の中で、酸素の一部は活性酸素という物質に変化します。活性酸素は他の物質と反応し酸化する性質を持っており、人間の体内の細胞を酸化し損傷してしまいます。
人間が酸素を吸って生きている限り、活性酸素から逃れることはできません。

人間は活性酸素に対して、抗酸化作用を持つ酵素を体内で生成して対抗しています。そしてファイトケミカルにも同様の抗酸化作用があり、抗酸化酵素の働きを補ってくれるのです。

ファイトケミカルには分かっているだけでも数千もの種類があります。そしてファイトケミカルなどの抗酸化物質は、人間の体内で役割分担をしながら相乗的に効果を発揮します。よって、野菜や果物などからより多くのファイトケミカルを摂取すると効果的であるといえます。

ファイトケミカルは野菜や果物の色素でもありますから、大雑把にいえば、さまざまな色の野菜や果物を食べることで、健康増進が期待できるということができます。